受け継いだ伝統と精神を未来へ
士幌農業の歴史は明治31年、岐阜県からの開拓有志43戸によって中士幌の原野に開拓の斧が下ろされ、明治39年、百戸への入植者たちが開墾の鍬を入れたことより始まります。昭和6年に現在の士幌町農協の前身「士幌村産業組合」が設立されて以来、先人達の血のにじむ苦労と英知が積み重ねられ、今日の士幌農業の隆盛に繋がりました。
先人達の偉業をこれからの未来を担う若者に語り継ぎ、士幌イズムを途切れることなく継承すること、そしてより多くの人に士幌農業と士幌町農協をご理解いただくことを目的に、士幌町農協創立60周年記念事業として「農協記念館」を建設しました。さらに、先人の開拓の苦労を偲び、当時のままの姿を「農村自然公園」として保存しております。
農協記念館のご案内
農協記念館は士幌町農協の歴史や各種事業、そして今日の士幌農業を築いた太田寛一氏の業績を展示等で紹介すると共に、農業研修や加工実習等を通じて、士幌の農業と農協を多くの人に理解していただくことを目的に、士幌町農業協同組合創立60周年記念事業の一環として建設いたしました。また、士幌町農業協同組合創立80周年記念事業の一環として、太田寛一氏と共に士幌町農協を築いた安村志朗氏の記念室を増設いたしました。

開館時間 | 9:00~17:00 |
---|---|
休館日 | 土曜日・日曜日・年末年始 |
住所 | 北海道河東郡士幌町字士幌225番地20 |
料金 | 入場無料 |
連絡先 | 01564-5-3511 |
士幌農業体験ホール
士幌町農協の歴史と取り組みをまとめ、視覚的にわかりやすく展示しています。
士幌の農作物
士幌の主力農産物を生体レプリカで展示しています。

士幌農業のあゆみ~農業施設
士幌農業の歴史年表と、士幌町の各農業施設を大ジオラマで展示しています。


士幌の畜産物
乳牛飼育レプリカと牛乳の集荷販売のながれを展示しています。


館内設備
多目的ホール
農協事業紹介映像の上映や各種研修会場として使用しています。

太田寛一記念室
太田寛一は、昭和10年に上帯広産業組合に勤務して以来、昭和57年の引退まで47年間にわたり農協運動にたずさわってきました。
その間、士幌町農協組合長、ホクレン会長、全農会長を歴任し、農協直営の澱粉工場を運営するなど、農民による農産品加工を全国に先駆けて実現しました。
その行動力と実行力は、ホクレン・全農の組織でも発揮され、停滞気味であった両組織を現在の活力ある組織とする大きな原動力となりました。

太田寛一プロフィール
- 士幌村(町)農業協同組合 組合長 1953~1982
- 北海道協同乳業株式会社(現よつ葉乳業(株))取締役社長 1967~1969
- ホクレン農業協同組合連合会 会長 1972~1981
- 全国農業協同組合連合会 会長 1977~1979
- 藍綬褒章 受章 1980
- 士幌町名誉町民称号 受章 1981
- 士幌町農業協同組合 名誉組合長 推戴 1982
- 正五位勲三等旭日中綬章 受章 1984
安村志朗記念室
安村志朗は、昭和13年に士幌村産業組合に奉職して以来、平成6年の引退まで56年間にわたり士幌町農協の発展に尽力してきました。 その旺盛な研究心と計算力は太田寛一との出会いでさらに大きく開花し、その間、士幌町農協組合長、ホクレン理事、よつ葉乳業(株)副社長等を歴任し、太田寛一氏と共に農協直営の澱粉工場操業に尽力しました。 さらに、「リース農場」を積極的にすすめるとともに、「一年おくりの農業」の実現を目指し、今日の士幌農業を支える思想基盤を作りました。

安村志朗プロフィール
- 士幌村(町)農業協同組合 専務 1961~1982
- 士幌町農業協同組合 組合長 1982~1992
- ホクレン農業協同組合連合会 理事 1982~1992
- よつ葉乳業株式会社 取締役副社長 1987~1993
- 士幌町農業協同組合 会長 1992~1994
- 士幌町農業協同組合 名誉会長 推戴 1994
- 士幌町名誉町民称号 受章 1995
- 紺綬褒章 受章 1995