畑専部員の栽培日記
平成25年度青年部畑作専門部会部会長の平野真弘です。
今年度は馬鈴薯と豆類を中心に、我々畑作農家が安全で安心な農作物を作るために行っている農作業の過程を紹介したいと思います。
「馬鈴薯」ができるまで
4月上旬
農協の種芋倉庫へ種芋の引き取りに行きました。
その後、引き取った種芋の選別をしました。
4月中旬~下旬
浴光催芽の様子です。日光を当てて芽を出しやすくする作業です。
5月上旬
ポテトプランターにて、トヨシロ、男爵、キタヒメ、メークイン、ホッカイコガネの順に播き付け作業を行いました。
5月下旬
馬鈴薯の芽が地面を押し上げ始めた頃に、収穫量の増加と収穫の効率化などのために「培土」と言う盛り土をしていきます。
リッヂャーと言う海外製の専用の機械で培土をしていきます。
6月下旬
馬鈴薯の管理作業中で防除(農薬散布)をしているところです。
7月上旬
馬鈴薯の花がきれいに咲き揃いました。
馬鈴薯は他の植物とは違い、花が地面に向いて咲きます。
原産がアンデスの高地なので、虫による受粉が困難なため下向きに咲き自ら受粉します。
花の色は、主に白や紫系が多く品種によりそれぞれ異なり、ナス科植物のためナスやトマトの花に類似します。
7月中旬
防除作業です。
高温多湿の条件下において、疫病・軟腐病が発生します。
馬鈴薯の腐敗防止・予防のため定期的な防除作業が必須となります。
現在直径5cm以上に成長しています。
収穫まで残り1ヵ月強、元気に成長してくれる事を期待しています。
8月中旬
収穫間近の馬鈴薯畑です。
左側はまだ掘らないので青々としています。
これからの経過によって収量が変わってきます。(病気が心配です。)
8月下旬
収穫2日目で早くも大雨…。
1、2日は畑に入れないでしょう。
この先、好天に恵まれることを祈るだけです。
9月上旬
馬鈴薯収穫の最盛期を迎えました。
8月下旬から9月上旬にかけての不順な天候により作業はかなり遅れています。
今は、「トヨシロ」というポテトチップスの原料になる品種を収穫しています。
一つ一つ丁寧に、そして農作業事故に気を付けしっかりと収穫を続けていきたいと思います。
「小豆」ができるまで
5月下旬
小豆播き開始。
昨年同様に良い豆が収穫できるといいなと思います。
6月上旬
播種から2週間ほどの小豆です。
まだ芽が出たばかり。これから順調に大きくなってほしいな。
6月中旬
カルチによる雑草の除草作業。
こまめに草を取ることにより、小豆の生育を助けます。
ここまでは天気も良く、順調に生育しています。
6月下旬
1ヵ月でここまで大きく育ちました。
しばらく天気が悪い日が続き、葉の色が少し薄いですがこれから挽回してくれるはずです。
7月中旬
7月に入り、気温の上昇と適度な雨で成長も順調です。
7月下旬
病気や虫がつかないように防除しました。
8月下旬
連日の雨で倒れてしまいました。
先が不安です。
9月下旬
小豆の収穫風景です。
雨のために収穫の遅れが心配されましたが、それほど遅れずに収穫できました。
これが『十勝産小豆』として各地に出荷されます。